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北欧の笛について

柳の笛 Seljefløyte / Sälgflö

 

スカンジナビア半島では羊飼いの牧童たちが、春になると生えてくる柳の若枝から笛を作り、吹いて遊ぶ伝統がありました。

若い柳は柔らかく、枝を叩くだけで樹皮が外れるそうです。
こうして得られる柳のチューブに木のブロックを差し込み、切れ込みを入れてリコーダー型のダクトを作り、音を鳴らします。これが「柳の笛」の名前の由来です。

指孔を作らずに、息の強さの変化と筒先の開閉だけで倍音を操作して音を変えるので、オーバートン・フルート(overtone flute、倍音の笛)とも呼ばれます。

他に、英語ではWillow flute、Sallow flute(どちらも柳の笛の意味)、ノルウェーではseljefløyte、スウェーデンではsälgflöjtまたはsälgpipa、フィンランドではpitkähuiluまたはpajupilliと呼ばれています。

自然倍音を利用して吹くため、その音階は独特で、私たちが慣れ親しんでいる平均律(ピアノの音階)とは異なります。

約1オクターブ半の音域を吹くことができるので、このシンプルな笛でダンス曲を含む様々な曲を演奏することができます。

現在では、柳の笛はプラスチック管で作られることが標準的です。
柳の枝は春にしか取れず、すぐに枯れてしまい長持ちしないためです。

伝統的なスタイルは自然の柳の枝を使うために円錐管ですが、プラスチックの円筒管との音律の違いはありません。
円錐管の方が、高音域の音色が綺麗に出るそうです。
※ノルウェーの笛製作家、マグナル・ストーバッケン(Magnar storbaekken)氏による。

現在はノルウェー、スウェーデン両国で特に盛んに演奏され、現代的なアンサンブルの中でも利用されています。

 
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