アイリッシュ音楽のコンサートに行ったりすると、「この曲はアイリッシュの有名なエアーです」とか、「スコティッシュの物悲しいエアー」などという使い方をされる「エアー」という音楽の小分類ジャンル。
ケルト音楽ファンにはおなじみの言葉ではありますが、意外ときっちり決まった定義のないジャンルなんです。
元は中世の英国で作られた歌曲、その中でもゆったりとした曲調のものを指しているんだとか。
ジグやホーンパイプのように、出自・定義がしっかりしているものに比べて、エアーは
「ゆっくりとした歌の旋律」
「ダンス曲でも聴く専門の曲でも可」
「一定のリズムにとらわれている必要はない」
「メロディ」
と、なんだかふわっとした雰囲気。あら、エアー感たっぷり。
そこで、アイリッシュ音楽情報サイト「The Session」の掲示板をのぞいてみると、「エアーとは何ですか?」と質問に対して、
「たくさんのエアーの名曲を聴いて、はじめてわかるものだよ」
「ゆっくりのエアーを、アイルランド人以外が習得するのは、アイリッシュ伝統音楽のどのパートよりも難しい」
なんて、仙人みたいな回答がついていました。
ただし、ひとつはっきりしていることとしては、「エアー」の基礎を作っているものとして、アイルランドの古き歌唱形式「シャーンノース」があるんだって。
そんなわけで、コラムを立ち上げたのになんですが、皆さんもYouTubeで「Irish Air」と検索して、いろいろな曲を実際に聴いてみてください!
(知識がエアーな店長による丸投げ)
「Bridget Cruise Second Air」の無料楽譜を見てみる!