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店長の少し偏ったケルト話

ドルイドって何? その5「神話との相性バツグン」

これの問題は、ローマ的な常識や生活環境にのっとった記述しかできないこと。

というのも、ドルイドのような宗教とも政治とも言い切れないフワフワしたものを目にした時、「ローマで言うところの」(東京タワー、大阪でいうところの通天閣?みたいな感じ)と置き換える作業で、正しい意味が少し欠けて行ってしまうからだね。

「政治も天文学も法学も医学もやってるみたいだけど、儀式を執り行ってるところを見ると(自分たちの感覚として)きっと彼らは宗教的なリーダーなんだな!」

そんなローマ的な発想で、ドルイド中心の民族性を「ドルイド教」と言ってみたり、ドルイドって特権を得た人だからと「ドルイド神官」(僧侶は仏教語なのでドラクエ的アジア圏の発想)と言ってみたりと、フワフワ感をちゃんとは伝えきれない「ローマ的観点」というフィルターを通した書物だけが残った。

そうすると、そこには妙に謎な存在「ドルイド」が浮かび上がってくる。(誰もうまく説明できないからね) そうした書物を中世初期の時代の人たちが見つけて「なんか神秘的な存在のドルイド」をネタに「神話」を書いた。(もちろん土着の神話を元に書かれてますが)

そこで、「なんとも説明しづらい存在」だったドルイドさんのイメージが、「現代の常識を超越した存在」に取って代わったんだ。

出展 pixabay.com

ドルイド=魔法使い的な発想は、こうした「部外者の目から見た存在」としてしか語られなかったことが大きいと、店長的には思います。

ちなみにですが、最終的にドルイドのおじさんが、「そうです、わたすはキリスト教です」と宣言、アイルランド中をクリスチャン化する中で、その役割を教会と行政機関へと移して行き、気付けば歴史の物語になってしまったそう。

謎で神秘的と言われながらも、現代まで文化面に多大な影響を及ぼしているドルイド。 伝統音楽を演奏する時、その存在を少しだけ意識してみると、それはまた楽しい体験ができるかもしれませんぜ、みなさん。

 
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