「ドルイドさんに全権集中」とはいえ、時代が進むにつれて「なんでもかんでもドルイドさん任せにするのはどうでしょう?」的な空気になっていきました。(まぁ、ドルイドさんの負担も年々増えるわけですし)
そんなわけで、ある時からドルイド職を分担するようになったようです。
トップに「ドルイド」という職があり、その下位に占い専門の「ヴァテス」、語り部専門の「フィーリ」、物語を歌にしてお届けするエンターテイナー、吟遊詩人の「ボルジエ」の計4部門の役職で「ドルイド庁」みたいなのが成り立つようになりました。
さらに時代が進むにつれて、語り部と吟遊詩人は吸収合併され「バード」という役職に変わっていったそうです。
この「物語を歌にして広めていく」という精神は、そのまんまケルト地域の民族音楽に受け継がれていますよね。(メッセージ性の高い、いささか不平不満が満タンの歌詞なんて、まさにです)
さて、語り部専門職を作らないといけないぐらい「書物」を拒否してきたドルイドさんたちのやり方は、ローマ帝国が文明をもたらす時に行った「偉大な歴史を書物にして残そう」キャンペーンに真っ向から対立する形になった。(頑固だよ、ドルイドさん)
でも語り部もいつかは途絶える。 そうして現在には、ローマ人の書いた「部外者から見たドルイド」だけが文字に残されることになった。