スコットランドの伝統衣装「キルト」。1度は何かでご覧になったことがあるかもしれません。
バグパイプと言えば、キルト!というぐらい、その二つは切っても切れない関係にあります。
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通常はタータン柄のスカート状のものですが、その昔は
1枚の大きな布を器用に腰と肩にぐるんぐるんと巻いて、ピンやらベルトやらで留めただけだったそうです。
映画
「レジェンド・オブ・ヒーロー/ロブ・ロイ」という映画で、北アイルランド出身の世界的俳優
リーアム・ニーソンが全裸で湖水浴→1枚の布でクルリンパとキルトを仕上げているシーンが確認できます。
下着はつけないのが風習なようで、映画
「ブレイブハート」では、憎きイングランドの軍隊にお尻をまくってバカにする、というシーンが出てきました。
ズボンしかはいたことのない男子諸君には、驚きの通気性にビックリするかもしれませんね。
ただ、現在は伝統的にタータン柄のスカートの真ん中の位置に皮袋を下げるのがスタンダードなスタイルで、この皮袋が結構な曲者だそうです。(理由は映画
「天使の分け前」を見て下さい)
そんなわけで、今でもスコットランド人が祝典などに参加する際の
正装としてキルトを着用することは多々あります。
ニューヨークやボストンなど、東海岸(ヨーロッパ側ですね)の警察官や消防官などの礼典の際にもキルトを着用することがありますね。
そんな、スコティッシュの魂ともいえる民族衣装ですが、それほど太古の昔から受け継がれている伝統ではありません。(意外にも)
だいたい今から420年ほど前が発祥とされています。日本で言うと江戸時代初期。着物のような感覚でしょうか。
そんなわけで、ピクサーのアニメ作品
「メリダとおそろしの森」の時代には、本来はキルトは着用されてなかったと思います。(それだけキルト=スコットランドのイメージが定着している証拠でもあります)
それでもここまで国民に愛されているのは、
イングランドによる圧政(反乱に対する制裁)でバグパイプの演奏やキルトの着用を禁止されていたことに起因します。
40年近く法律で禁止されていた反動が、文化復興運動に形を変えて
「スコットランド人の魂」になったんじゃないかと、妄想力を働かせてしまいますね。
ぜひ1着ほしいと思っている店長ですが、みなさんもいかがですか?