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ダスティーハープの特徴


ダスティーハープの音色、レバー、弦、木材について、別の項目で語ってきました。しかしダスティーストリングスのハープには他にもユニークな特徴があります。
 

出典 Dusty Strings ホームページ


ラベンナの融通性

ラベンナはそれまで存在しなかったものを求めて生み出されました。高品質のハープを手ごろな価格で、という考え方ですが、それをさらに推し進め、考えられる限りの融通性、順応性のあるハープを創り出しました。

ハープは複雑な楽器です。多くの精密な機器を必要とし、生き生きとした反応のいい楽器を作ることと、1000ポンド(1ポンド=約450g)を超える張力に耐える構造を工学的に造り出すこととの難しいバランスを要求されています。どこかで手を抜かなければハープの値段を下げることは難しいことですが、それでは音色や堅牢さや機能性を犠牲にしてしまいます。ハープのいいところは初心者にもフレンドリーで満足のいく楽器だということですが、初心者だからと言って、何千ドルもの大金を節約するか、質の劣った楽器を弾いて、満足よりも不満を募らせるかの二者択一を迫られるべきではありません。
 

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私たちはずっと低価格のハープの必要性を見てきました。そして2000年代の初めになってやっと、ハープの品質を犠牲にしないで低価格のハープを作る方法に行きつき、こうしてラベンナが生まれたのです。ボディーはラミネート加工の合板で出来ていて表面はトネリコの木目模様のビニールの薄板を貼っています。コンピューター制御のルーターを活用して板にV字の溝を掘り、基本的には1枚の板からハープのボディーの主な構造を組み立てていきます。こうすることでパーツの数を2/3に減らすことができます。つまり、製造過程で多くの時間を節約することができ、できた楽器は驚くほど美しい音色で、頑丈で、トップレベルのハープと同じレバーや金属部品を使っているのです。

ハープ自体の低価格化をもたらしただけでなく、ラベンナでは多くの機能や付属品を別々に提供するという選択をしました。ハープを誰にでも手に届くものにしたかったのです。つまるところハープを始めるにあたって必要なものは、弦を張ったハープ本体とチューニングレンチだけなのです。それ以外のものは後から付け足すことができます。スタンドも高品質のクッション入りケースも、レバーでさえ最初は無くてもいいのです。あらかじめレバーの穴を開けておき、レバーと道具と説明書を提供して、必要になったときに持ち主が自分でレバーを付けられるようにしています。
 

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順応性を高めるために、ラベンナのスタンドは取り外しができるようになっていて、3種類の違った長さの脚が用意されています。1台のハープを大人でも子供でも弾くことができ、演奏者の成長に従って高さが変わって長く使うことができます。さらにシンプルなオプションとして、長さを変えられるドロップダウン・レッグを作りました。これを使うと立って演奏することができますし、使っていないときはハープの中に格納することもできます。このレッグでラベンナ26は病院の部屋やヨットの上などの狭い場所でも演奏できるようになりました。

腕木(ネック)の接合部
 

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ハープの設計をしていた初期の頃、腕木とボディーの接合でユニークな方法を考え出しました。この丸みを帯びた接合部、ネックはボルトやネジではなく弦の張力でサウンドボックスに固定されています。位置を決めるピンはクッションのついた軸ざやに包まれ、溝に収まり、左右に振れないようになっていますが、前後に回転することはできます。つまり弦の張力を受けながら(1000ポンド以上!)腕木とボディーの結合の強さや揺るぎなさを犠牲することなく、曲がることができるのです。

この丸みのある結合部は、ぶつかったり倒れたりした時の衝撃を拡散し、大きな損害をもたらさないようにする衝撃緩和の働きがあると信じています。そしてもし損害が起こっても、このやり方だと、ハープを大きな部品に分けて、必要な部分だけ修理したり取り換えたりするのが簡単にできます。

ピンに溝をつける

ハープではもともと先の細いチューニングピンを使い、ハープの腕木にあけた先の細い穴に押し込まれていました。しっかりと押し込まれていたら、その位置に留まっていますが、時にはこのピンが緩くなって差し直すのに大きな力が要ることがあります。

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チューニングピンを差し直す手間を省くために、1997年に新しいタイプのチューニングピンを開発しました。ピアノのチューニングピンと同じような細い溝を彫った真っ直ぐなピンで、その部分はハープの腕木に隠れています。ピンがピッタリのサイズのまっすぐな穴に押し込まれたら細いらせん状の溝が摩擦を生み出し、弦のピッチを保ちます。先の細い従来のピンでは得られないスムーズで繊細なチューニングのコントロールができます。そして腕木を見下ろすと、多くのピンがきれいに並んでいます。楽器の細かなことにも気を配る方にはうれしいことですね。

さらに使いやすさのために2001年から溝のあるブリッジピンを使っています。これはレバーのすぐ上にあるピンで、調整をするために重要な役割をはたして、弦が雑音を発しないようにしています。以前の丸いピンはハンマーで打ち込んだりペンチで引き抜いたりする必要がありましたが、溝を彫ったピンはネジのように回して高くしたり低くしたりできます。これは技術者にとってもハープのメンテナンスを容易にしますし、技術を持たない普通のハープの所有者も自分でメンテナンスができます。

サウンドボードのデザイン
 

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ダスティーは元々ダルシマーを作る会社で、自分たちのダルシマーのマホガニー製サウンドボードの明るい音が好きでした。それでハープのサウンドボードを考えるとき、伝統的なトウヒを避けて、自然にマホガニーに引かれていきました。今でも26弦のハープではこれを使っています。しかし大きなモデルのハープを設計する時、ここからさらに一歩進めることとなりました。

私たちは様々な素材、様々な厚さのサウンドボードでハープを作り、ハープ奏者に審査員になってもらって目隠しテストを行いました。その結果、ほとんどの演奏者は中高音域ではマホガニーの響きと澄んだ音色を好み、低音域ではトウヒの温かく豊かな音を求めていることがわかりました。サウンドボードに一種類の木だけを使う従来のやり方を考え直し、それぞれの木材をそれが一番いい結果を出す場所に使ってみてはどうかと考えました。

それで、私たちはサウンドボードを2種類の木を繋いで作ることにしました。もう後戻りはしません!現在すべての大型の天然木のハープのサウンドボードは、高いほうから2/3はマホガニー、低音域の1/3はトウヒで出来ています。その上に美観と強度のために硬材を薄く左右対称になるように貼っています。こうしてハープのそれぞれの音域での最高の品質をさらに豪華に装うサウンドボードが生まれました。
 
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