ウェールズ音楽はアイルランド音楽と良く似ており、ゆっくりとした歌の曲やハープの曲があり、ジグやリールといったダンスの曲があります。
ダンス曲は曲調がアイルランド音楽とは違うものの、同じように何度も繰り返し、メドレーにして演奏する習慣があります。
そのため、アイルランド音楽の基礎を身に着けていれば、ウェールズ音楽に馴染むにはそう時間はかからないでしょう。
ウェールズ音楽には、ティン・ホイッスルやフルートだけのためのレパートリーはなく、もちろん伝統的なフルートのための楽譜も出版されていません。
そのため、ウェールズで盛んなフィドルの曲を取り入れるのが実際的かと思います。
たとえば、
"Welsh Fiddle music"(Sian Phillips著)というジグやリールを97曲収録したCDつき曲集があります。
彼女のフィドルは正統派のウェールズの演奏スタイルですので、CDと合わせて一緒に吹くだけでも、とても参考になります。
収録曲も有名なものばかりです。
ウェールズのピブゴーンやバグパイプのためのダンス曲集
"The pibgorn tune book"(Keith Lewis著)も、ティン・ホイッスルやアイリッシュ・フルートで演奏しやすい調である#1~2つの調で書かれています。
ただし、CDは付いていません。
ちょっと本格的なフィドル曲集としては、
Alawon John Thomas氏が18世紀に残したが曲集を、現代のフィドル奏者の
Cass Mewrig氏が編集したものがあります。
"A fiddler's tune book from eighteenth-century Wales"
ただし、やはり伝統音楽は耳から覚えることが不可避ですので、
CD音源やセッションで習った方がよりよいウェリッシュ・アクセントが身に着くかと思います。
これは、どちらかというとクラシック・スタイルのフルーティスト向けですが
"The welsh flautist"(Douglas Townshend & Jeffrey Howard著)という楽譜も出版されています。
この本は、伝統音楽を編曲したもので、すべてのピアノ(またはハープ)のパートと変奏を含むフルートのパートが書かれています。
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