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ケルト音楽 はじめの一歩

パイプの歴史 その2

その後、バグパイプは地域によって進化を見せます。
まず音を鳴らす仕組みがシングルリードからダブルリードに変わります。
これにより張りのある、ビリビリした音を出せるようになりました。

あとはドローン(D)の数とチャンター(C)の数の様々な組み合わせのバージョンが各地で考案されていきました。
ブルターニュのビニウD1,C1)、スペインやギリシアのガイタD1,C1)、オランダのドゥーデルサックD2,C1)、ドイツのヒュンメルシェンD2,C1)、イタリアのザンポーニャD2,C2)、そしてスコットランドのハイランド・パイプD3,C1)。

さらに「息吹くのがめんどくさい!」ってな人の出現により、ふいごで空気を送りこむシステムを作りました。
これまでフーッフーッと必死で息を吹き込んでいた吹き込み管がなくなり、代わりにふいごが用意され、その中でまた進化を遂げていきます。

ふいご式パイプにはフランスのコルネミューズD1,C2)やミュゼットD4~6,C2)、ボヘミアのドゥーディD3,C1)、イングランド北部のノーサンブリアン・スモールパイプスD4,C1)がこれらに含まれます。

そしてふいご式で最終形態的な進化(フ、フリーザ?)を遂げた楽器が、アイルランドのイリアン・パイプスです。
それまでのふいごに比べサイズアップし、丈夫になり、ドローンのほかに、音を変化できる旋律的ドローン、「レギュレイター」を3本装着しました。

「演奏のチャンター、鳴りっぱなしのドローン」のパイプ界の黄金コンビに、「旋律も和音も自由自在の”ニュータイプ” レギュレイター」が加わることによって、パイプは進化し、現在でも多くの人に愛用され、わたしたちが耳にする機会を与えてくれているのです。

 
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