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ケルト音楽 はじめの一歩

伝統歌シリーズ「フォギー・デュー Foggy Dew」

出典 pixabay

アイルランドの歴史において、とってもとっても大切な事件、それは英国軍の圧政に反旗を翻した「イースター蜂起(1916年)」です。
この事件については、他のコラムでもちょっと語っていますので、興味のある方はぜひ読んでみてほしいわけですが、今回紹介する「フォギー・デュー Foggy Dew」は、このイースター蜂起に関する歌なんですね。

ざっくりとしたケルトの歴史「最重要!イースター蜂起」


では、歌の内容をざっくりまとめてみます

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(店長のなんとない訳)

イースター蜂起(つまり復活祭)の朝、静かに行進する騎兵隊の描写からはじまります。

彼らは太鼓も鳴らさず、霧の中へ消えていきます。(戦いに行きました)

誇り高き闘いの旗がダブリンにはためく中、霧の中から英国軍がやってきます。

闇に響く銃声、アイルランドへ忠誠を誓う物たちは夜通し闘いつづけ、その誇り高き闘いの旗は夜明けの霧の中でも力強くはためきます。

英国軍の命令で異国の地での闘いに駆り出され、散っていった同胞たち(第一次大戦に送られたアイルランド兵)が一緒に闘ってくれたら…、そんなことを考えながら、彼らの魂が眠るこの霧の中で先人の意思を受け継ごう。

春の良き復活祭の季節に、多くの人が命を落とした。

(蜂起は成功しなかったけれど)アイルランド人の思いの強さを世界中が知ることになった。 霧の中に自由の光が差し込むまで、闘いは終わらない!

勇敢な男たちの尊い犠牲に、ひざまずいて祈ろう、この深い霧の中で。

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哀しめの歌詞でございます。

そして毎回出てくる「霧の中」がこの曲のタイトル「Foggy Dew(正確には”霧の露”)」に掛かっているんですね。

ちなみにこのメロディは、古い伝統曲「Banks of Moorlough Shore」というもので、そのメロディに北アイルランドの司祭キャノン・C・オニールさんが歌詞をつけたんですって。

ところで、イースター蜂起が起こった時は、アイルランドの人たちは、「血の気の多い若者がえらいことをしでかしてくれたな」という感じの捉え方だったそうです。
でも、英国が蜂起の罰として、反乱軍を処刑することに決めたことで、その強行かつ過剰な対応に一気に反英国精神が高まり、後のアイルランド共和国の成立につながっていった、というわけです。

そんな超重要な事件を歌ったこの曲・歌は、アイルランド人にとってはとても大切なものなんだと思います。

楽譜(The Session)はこちら

 
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