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海外の記事の日本語翻訳版

どのような種類のティッパーがあるか

スコットランドのバウロン奏者メリッサ・ウェイト Marissa Waiteさんのブログにあるインタビューを、当店でおなじみの翻訳家・村上亮子さんの翻訳でお届けするシリーズ。

今回はバウロン・スティック(またの呼称をティッパー、ビーター)の種類と特徴についての詳しい記事です。日本語で読めるのは大変貴重です!

バウロンのティッパーの種類

バウロンのティッパーには多くのタイプがあり、また呼び名も様々です。ティッパー、ビーター、ドラムスティックなど…バウロンが本当に興味深い楽器である理由のひとつは、それぞれが選ぶバウロンとスティック、テクニック、演奏スタイルが異なり、また演奏に関して様々な面があり、同じことをする奏者は2人といないということでしょう。

ティッパーも同様で、結局は個人の好みに帰すると思います。しかし個人の好みの他に、ティッパーには3つのタイプがあり、それぞれの音色があり、演奏のタイプによって適したティッパーがあります。

本稿の目的のために、ティッパーを3つに分けてみましょう。
1. ハード・ティッパー
2. ロッドまたはダウエル・ティッパー
3. ブラシ・ティッパー

私が見てきた限り、どのティッパーもこの3つのどれかに入ります。この文章を書こうと思った時、それぞれのティッパーの音色を表現する方法を考えていて、最上でしかも簡単な方法は動画を使うことだと気が付きました。それぞれのティッパーを使って自分で演奏した動画を載せて詳細に説明しましたので、どのような音色かよくわかるでしょう。

1.ハード・ティッパー

この種のティッパーは、他のもそうですが、形も大きさも様々です。片端が重くて反対が軽いもの、まっすぐな物、そしてその中間のものがあります。シェイマス・オケイン Seamus O’Kaneのこれのように先端に切れ目があるものもあります。演奏しやすいようにスティックの中程に切込みや握りのあるもの、まっすぐで先端が丸くなっているものなどがあります。

このタイプのスティックは3つの型の中で最も伝統的で長く使われていて、ロッド・スタイルのスティックより、硬質で引き締まったクリアな音がします。より堅いスティックを使うと、高い音は非常にクリアになります。ティッパーにもよりますが、ロッド・スタイルのスティックより軽くて小さくなります。

できれば、動画を聞く時にはヘッドフォンを使ってください。

こちらは私が愛用のハード・スタイルのティッパーで演奏している動画です。

ベルガース・バウロンのスネイクウッド・ティッパー

際立ったクリアな音が欲しい時にはハード・スティックを使うのがいいでしょう。初心者は両端が重くなったハード・ティッパーから始めるのが一般的で、進むにつれてスティックを変えたくなってきます。両端に重さのあるものは手に力がかかり、重すぎるとスティックを持つ手に圧力がかかります。その結果、演奏のスピードが遅くなり、疲れやすくなります。ですから、もしこういうことが起こったら、新しいティッパーを試してもいい時期かもしれません。

2.ロッド・スタイルまたはダウエル・ティッパー

この型のティッパーはここ数年ますます人気が出ています。基本的な形はバーベキューの串をテープでまとめたような形をしています。基本の形のものは作りやすいので、演奏家が自身のティッパーをこんなふうに作ることがよくあります。個人的には私の一番好きなタイプのティッパーです。私の演奏スタイルに合っていて、音色や感覚が好きなのです。

ロッドまたはダウエル・ティッパーはハード・ティッパーよりずっと柔らかい音で、優しく柔らかい「軽い」感触がします。シングルエンド奏法のための、ティッパーを半分カバーで覆ったものもあります。またカバーが真ん中にあってシングルエンド、ダブルエンドどちらもできるようになったものもあります。また締め具(輪ゴムや握り手のようなもの)のついたものもあります。細木の締め具合を調整するもので、広く開くと軽い音でビブラートも多く、完全に閉じるとハード・スティックに近い音になります。

ダウエル・ティッパーとハード・ティッパーの中間のものもあります。ティッパーの中程が軽くてかたいスティックで外側が細い木を束ねたようになっています。この種のスティックではハード・ティッパーの重さと硬質の音というメリットを持ちつつ、ダウエル・スティックの軽やかな感触も持っています。ここ5、6年愛用しているスティックはこのタイプです。

こちらは自分のお気に入りのロッド・スタイル/ダウエル・スティック(新品)で演奏した動画です。

タッド・サージェントのティッパー
 

3.ブラシ・ティッパー

これは3種類のティッパーの中で一番使われていないものだと思います。ブラシ・ティッパーはとても静かで、聞き取れないほどの優しい音がします。セッションやにぎやかな環境では使いたいとは思わないでしょう。聞こえにくいのです。でも本当に美しい音がします。

ブラシ・スタイルのティッパーも様々なタイプがあります。ソフト・ドラムスティックを押し込んで使うこともできるし、料理用の刷毛を使うこともできます。ゆっくりした静かな曲や歌に使う柔らかなブラシ・ティッパーを持っています。これは伴奏に柔らかく優しい風情を添えます。

お気に入りのブラシ・ティッパーでの演奏動画です。
 

どのティッパーが好きですか?

ご覧になったように、バウロンを学ぶときに出会う異なったタイプのティッパーが幾つかあります。その使い方も様々で、そのティッパーを何に使いたいのかは、どんなスティックとバウロンを使いたいかというのと同様、個人の好みの問題でしょう。同じスティックでも、バウロンの革によっても少し音が変わってくるということは、覚えておいていいでしょう。

私は長年の間にかなりの数のスティックを集めています。自分で買ったものもあるし、友達や他の演奏者や製作者からもらったものもあります。私は1つのティッパーが気に入ると、特定の曲や歌のために別のがいいと思う時を除いて、何年間か主にそればかりを使う傾向があります。