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ケルトの音楽家 インタビュー

タッド・サージェント(Tad Sargent)

スコットランドのバウロン奏者メリッサ・ウェイト Marissa Waiteさんのブログにあるインタビューを、当店でおなじみの翻訳家・村上亮子さんの翻訳でお届けするシリーズ。

第二回目はUKのアイリッシュ・バンド Cross Harbour のメンバーでもある、若手バウロン・プレーヤー、タッド・サージェントのインタビューをお楽しみください。

原文


優れたバウロン奏者数名にインタビュー形式の質問を送り、その一部をここに公開します。これらのインタビューは本当に素晴らしいもので、楽しんでいただけることと思います。
今回のバウロン奏者は、ロンドンを拠点として活躍するタッド・サージェントです。タッドが参加してくれて本当に嬉しいです。
また、最近多くの方が、私が動画の中で使っているティッパーはどれかと尋ねられますが、今私が一番好きなロッドスタイルのスティックは、タッドが作っているこちらなのです。

※左枠:インタビュアー 右枠:タッド・サージェントさん

どうしてバウロンを始めたのですか?自己紹介をお願いします。

アイルランドが好きなのです。特にケリー州、ディングル半島が。子供の頃12歳になるまで毎年3回行っていました。それから両親はアイルランドに行くのをやめてしまいました。
10代の頃の5年間はロンドンに住みました。生物の授業を抜け出したり、廊下の床にコインを突き刺したり、先生にいたずらをしたり…つまり、やる気も、取り柄もない、クラスの落ちこぼれでした。
それが16歳の時、ガラッと変わりました。ロンドンの西南でミック・オコーナー Mick O’Connor や他にもロンドンのすぐれたアイリッシュ・ミュージシャンに出会ったのです。
僕はカウンターでギネスを飲んでいて、音楽に聴き惚れてしまいました。その音楽がアイルランドとアイルランド音楽を思い出させたのだと思います。コノー峠やスリーヘッドなどの絶景を車で走り回った時に聞いた楽しい思い出です。1年はただ聞くだけでした。次々とアイリッシュ・パブ・クラシックスからリクエストしました。フィールズ・オブ・アセンライやケイバン・ガールやダーティー・オールド・タウンを口ずさんで、邪魔をしていました。つまり、僕はすっかり酔って、良い気持ちで、ジグもリールもわかっていなかったのです。

セッションを聞くだけの1年がたち、ジョン・ギルマティン John Gilmartinという方にリクエストしました。彼は使い古したバウロンを持っていて軽く打ってくれましたが、拍子はいつも完璧でした。彼は基本を見せてくれて、そのバウロンを1週間貸してくれました。僕はチーフタンスに合わせて1日4時間ぶっ通しで練習しました。
次の週、僕は再び行って、今度はセッションに参加しました。ジョンは人生に夢を持てない若者に、一番大切なことをしてくれたのです。
さらに6ヵ月彼のバウロンを貸してくれました。あとはただ練習。セッションして練習。また練習。そして時々ギグ。つまり僕はこの仕事が大好きになって、酒量も減って、スリップジグが何であるかもわかったのです!

あなたの演奏に最も影響を与えたのはどなたですか?

僕に(間接的に)影響を与えた奏者は3人います。
ジョン・ジョー・ケリー John Joe Kelly、ケヴィン・コネッフ Kevin Conneff、ドンチャト・ゴフ Donnchadh Goughです。

常に気持ちを奮い立たせておくために、演奏家としてどんな事をしていますか?

できるだけ多くの素晴らしいミュージシャンやスタイルを持った人と共演することです。僕は伝統主義者じゃないし、芸術に関しては規則に従うのは好きではありません。自分にとって良かったら、すごく惹かれます。

演奏の中で乗り越えてきた一番大きな問題は何ですか?

一番難しかったこと、という意味なら、シングル・エンド・ロール(という演奏テクニック)です。でも、もうずっと昔のことです。

今使っているバウロン、スティック、ケースはどこのものですか?

可能なら自分が作ったのを使います。ドイツの誰かのハードスティックを使うこともあります。でも、誰が作ったものかわからないのです。(どなたかご存知ならありがたいです。とてもいいものですから。)
自分のロッドスタイルのスティックはこちらです。

バウロンを始めたばかりの人に何かアドバイスをお願いします。

同時にギターやブズーキも習ってください。一緒にすると効果が上がります。
アイリッシュ音楽の伴奏の仕方をきちんと理解したいのなら、メロディー楽器も学んでください。ティン・ホイッスルが簡単で楽しいです。

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