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「策士、腹を空かせる」

カトリック議員候補(あくまで候補)の誕生に、大いに沸き上がったアイルランド。
その勢いを見かねて英国もさすがに「ノー」とは言えなかった。だってそんなこと言ったら、100%アイルランド全土で蜂起が起こることが目に見えていたからね。

そしてついに、「カトリック解放令」が出され、いわゆるカトリックの職業差別のほとんどを撤廃することに成功したんだ!

でも「カトリック解放令」を勝ち取った代わりに、カトリック教徒は選挙権を失っちゃうんだ。(正確には選挙権を得るための賃金の大幅な値上げ)

現実主義のダニーは「選挙権を取り戻すための運動より、解放令を獲得する運動の方が大変」だと判断して、解放令を選び、選挙権を手放したんだね。これには落胆する人もいたとは思うけど、それでも大勢は英雄としてダニーのロンドン行きを称えた。

そして次に掲げた目標は「英国とアイルランドの統合撤廃」!!
 

出展 pixabay.com

ちょっと時間はかかったけど、準備が整い、アイルランド各地で大集会を開催!
得意の弁舌で大衆を巻き込んだ運動へと発展させていった。

でも実は、ダニーには苦手な地域があったんだ。

それはプロテスタントが多く、ロンドン的な発展をしている地域アルスター地方。

元々はゲール人が一番栄えていた町なんだけど、ゲルゲルしさが目立ちすぎて英国に叩きのめされ、アイルランドで一番英国風な街になっただなんて、皮肉なもんだね。

それでも、このまま流れが途絶えなければ、歴史はもう少し違う風になっていたことだろう。
でもここで、不運にもアイルランドの大飢饉が起こってしまい、その運動は自然と消滅してしまう。

1830年ごろの不運なケルトのお話。
 
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