南米での争奪戦は苦戦したけれど、ポルトガルも東回り航路で順調に商売をしていたし、スペインは西回り&南米でのゴールドラッシュの驚異的な恩恵を受けていた。
そんな時代を象徴する、驚愕の条約も存在する。
なんと、
「1494年以降に発見される土地は西がスペイン、東がポルトガルのものとする」というふざけたもの。(条件はもっと細かいけれど)
バカじゃないのと言いたくなるこのふざけた条約も、この時代には「リアル」だったんだろうなぁ。
こうして、大航海時代の
西の横綱スペインと
東の横綱ポルトガルの
大一番が始まった。
スペインのポルトガル侵攻である。
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そしてこの大一番を制したのがスペイン。なんと、東の横綱を吸収合併してしまった。
ここに、全世界に点在する数々の植民地の全てを我が物とする
巨大帝国「太陽の沈まない国」スペインが誕生した。
もう太刀打ちできないっす、先輩まじ最強っす!状態のスペインだったけれど、
この時ヨーロッパの皆さんは何をしていらっしゃったんでしょう?
実は…
イングランドと
フランスは相変わらず仲が悪く百年も戦争を繰り広げるし、それが終わったら今度はフランスはイタリアと争い、イングランドでは王位継承をめぐって内戦、ドイツはルターくんが登場して宗教改革の真っ最中だし、
オランダに至っては国にすらなっていなかった。
てな感じで、実際は二強というか、参加国が二国だけのような状態だったわけだ。
そしてベタな野望「世界征服」をほぼ手中におさめかけたスペインの前に、
準備の整ったヨーロッパ列強が立ちはだかることになる…