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店長の少し偏ったケルト話

ケルトな年末年始「ビールで祝うクリスマスに歴史あり」

「クリスマスと言えばビール!」と連想する人はあんまりいないんじゃないかと思います。
でも、クリスマスの起源を辿っていくと、意外とこのお祭りとビールには深い関係があることがわかります。

クリスマスは、イエス・キリストのお誕生日とされていますが、これがキリスト教を広める過程で、土着のお祭りの日に合わせて、後付けで決められたことだという話は、それなりに有名です。
で、その土着のお祭りはなんだったのかというと、これはバイキングがご機嫌だった時代の北欧のお祭りでした。名前は「ヨル(ユール)」で、冬至を祝うお祭りだったんですね。

北欧には今や世界的に有名な神話がありますが、昔の人たちももちろんそんな神話に出てくる神様たちにお祈りしたり、捧げ物をしたりしていたのです。(有名なオーディンさん、息子は雷神ソー)

「神々の宴」をイメージした時に、神様たちがお酒を飲んでいないなんてことはあり得ません。(なぜでしょう、いつでも北欧の神様たちはぐいっとお酒を飲み干しているイメージです)
つまり、オーディン含め北欧の神様に貢物をする際に、お酒は忘れてはならないものでした。

詳しい内容が古代〜1100年代までの北欧の王様について書かれた書物に記されているそうですが、ざっくり言うとふと「この時期のために醸造されたビールが、ユール(冬至祭)にめっちゃ重要だったんだよ」って書かれているそうです。

時のノルウェーの王様ホーコンさんは、ある程度以上の身分のある民にとって「ユールのために、決められた量のビール醸造するのは、君たちの義務である」と言い放っています。さらにこうも言っています。「3年連続その風習をすっ飛ばしたら、資産全部没収ね。拒否したら国外退去だから、よろしく」

お祭りなのに結構重めの義務が課さられた状態だったわけですから、現在のこのお祭りとビールの関わりが思ってたよりシリアスで深いということがわかりましたね。

味がどうこう言う前に、そんな素人が醸造したビールって安全なものなんでしょうか?店長はお酒を一滴も飲めないので何もわかりませんが、そんな時代に生きていたら、きっと困り果てていたでしょう。
そして、味については、レシピが残っているわけでもないので、今となってはその時代の環境や風習、採れた素材などからの推測するしかありません。 ただ、その精神を受け継いで、世界では今もクリスマスやユールにちなんだビールが売られています。

出典 pixabay

出典 pixabay

さらに、「アドベント・ビール・カレンダー」なんてものも売られています。

アドベントカレンダーというのは、1日ごとにカレンダーの日付部分(扉になっている)を開けていき、中に小さなプレゼントが入っている、そしてそれがクリスマスの日まで続くという素敵なクリスマスアイテムです。で、この「アドベント・ビール・カレンダー」は1日ごとに、違うブランドのクリスマス・ビールが入っている、という仕様なんですって。ビールが好きな方にはいいご褒美かもしれませんね!

同じビールつながりの余談ですが、アメリカではサンタさんがプレゼントを届けに来てくれた時に、ちょっとつまめる様にクッキーとミルクを置いておくのが慣わしです。でも、アイルランドでは、ちょっとグイッといってもらえるようにギネスビールを置いておくお茶目な慣わしがあるそうです。

もしサンタさんが千鳥足だったら、それはもうただの不法侵入したおじさんですが。

 
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