今の世界地図を見てしまうと、「デンマークだけ大陸側に属してね？」「ほぼドイツじゃね？」みたいな印象を受けるんですが、実際ほんとそうなんです。
「寒いってこと」で書いたような、自然の脅威にはあんまりさらされていないという点では、北欧の中でもレアな存在。

ノルウェーやスウェーデンのバイキング業をはじめた理由（家が寒すぎる）とは違う、商業的（もしくは略奪的）機会を求めて、船を駆って、海原に繰り出したわけ。

ノルウェーのバイキングは西へ、スウェーデンのは東へ行ったもんだから、デンマークは南界隈に行きましょうか、ということで、ブリテン島の南東海岸フランスの北部に帆を進めた。
ちなみにデンマークのバイキングは「デーン人」。

このデーンの皆さんは、「略奪してお宝を持ち帰る」というより、より大きな商業的機会、お宝じゃなくて、土地ごとの略奪を目論んでいたんだ。

ので、北フランスを襲った挙句、しっかり居座って町まで作り、そこに「ノルマンディ」と名前までつけて定住しちゃった。（盗人猛々しいとはこのこと）
で、そこを拠点によいしょとイングランドに入って、そちらもサクッと征服。 現在にまで続く様々な文化を生み出していったんだね。（漫画「ヴィンランド・サガ」はこの頃を舞台にしたお話です）

中世期以降は、ライバルのスウェーデンにやられっぱなしになるんだけれど、それでも北欧の二大巨頭の一角を担う存在で経済的な面や、文化的な面でもありつづけた。
有名なアンデルセン童話やレゴブロックはデンマーク発。