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ハープの弦を取り替える


弦について

ハープの弦には決まった寿命があるわけではありません。数週間でダメになることもあれば、数年、またはそれ以上持つこともあります。直射日光を避けることで弦を長持ちさせることができますが(紫外線はナイロンを痛めます)、それでも時に弦が切れるのはよくあることです。
巻いた弦はそのハープ専用のものです。弦を替える時は必ず販売店かダスティーストリングスに連絡してください。ダスティーのハープには弦番号・太さ・音名の分かるストリングチャートをつけています。また、サウンドボックスの中にも小さなチャートが張ってありますので、後々になっても調べていただくことができます。

注意:合わない弦を使うとハープに余分な力を加え大きな損害を与える恐れがあります。この場合は保証の対象外となります。

 

出典 Dusty Strings ホームページ

切れた弦を張り替えるだけでなく、古くなって延びてしまった弦を張り替えたくなることもあるでしょう。弦が古くなった時のサインは次のようなものです。
・弦の音が鈍くなった時
・チューナーで音が測りにくくなった時
・巻いた弦が解けてきた時
・巻いた弦にかぶせてあるナイロンがブリッジピンの上まで延びてきた時〈図1〉
・ハープの音色が全体的に精彩を欠いてきた時

弦を張り替える時は、同時に全部取り外さないで、数本ずつ取り替えることをお勧めします。多くのモデルでは、弦の張力だけで腕木(ネック)と柱(ピラー)をサウンドボックスに固定しています。もし全部の弦を同時にはずしたら、ハープは二つに分かれてしまいます。

ダスティーストリングスでは5つのタイプの弦を作っています。あなたが付け替えようとしているタイプに合った仕様説明をご覧ください。

弦の構成
・中高音域:ナイロンの撚りのない弦
・中音域の低い方:ナイロンの芯にナイロンを被せたもの
・32弦・36弦ハープの低音弦:燐青銅のワイアーの芯にナイロンを被せたもの
・34弦ハープの低音弦:スチールの芯にワイアーを被せたもの
・セラナ34低音弦:ナイロンを芯にワイアーを被せたもの
・ガット弦のオプションは低音域の高い方から高音域の低い方までのガット弦


チューニングピンについて

チューニングピンには次の2種類があります。

先が細くなったピン(テイパードフリクションピン)
 

出典 Dusty Strings ホームページ

ハープは元々先が細くなったピンをチューニングに使っていました。このようなピンはバイオリンのペグと同じで、ハープの腕木(ネック)にある先が細くなった穴にしっかりと押し込んで使います。このタイプのピンは温度や湿度の変化や、輸送中にぶつかったり、あるいは日々使用することで、ゆるくなったりすることがあります。もしチューニングピンがゆるくなって、音程を保てなくなったら、以下の要領で刺しなおすことができます。:半回転ほど回して音を下げて、その後、ピンを前後に揺らし強く押し込みながら、再び元のピッチに戻す。こうすることでピンを深く押し込むことができ、弦の張力に対してピッチを保つのに必要な摩擦を与えることができます。これで十分固定することが出来なければ、腕力の強い人に助太刀を求めてください。もしピンを押し込みすぎてしまったら、音を下げるように回しながら(反時計回り)ピンを弦を巻いた方に押してゆるめることができます。

ネジ式のチューニングピン
 

出典 Dusty Strings ホームページ

1998年、ダスティーストリングスは先が細くなったピンの代わりにネジ式のピンを使い始めました。このピンは先が細くなった穴にピンを押し込んでいるだけではないので、ピンが弛んで刺しなおしたりする必要がありません。ネックの穴に細かい溝が彫られているのです。見たところは伝統的な先の細いピンとよく似ていますが、少し扱いが違います。
弦を替える時、新しい弦をつける前に、ネジを抜く時のようにピンを3~3回まわして引き出す必要があります。時計回りに一回まわすと大体0.010インチぐらい木の中に入りますので、ピンの高さを一定に保つためにこの手順が必要なのです。

ハト目

ハト目はサウンドボードについている弦の通る小さな真鍮の穴です。ハト目には大きな圧力がかかっていて、割れたり曲がったりすることがあります。ですから弦を替える時には、ハト目の状態もチェックすることが大切です。もし具合が悪ければ、交換用のハト目を販売しておりますので、ハープのモデル・シリアルナンバー・弦番号をお調べの上、お電話ください。(+1 206-634-1656 アメリカ)ハト目がなくなっていたり、ひどく傷んでいる場合は、すぐにその弦の張力を弱めてください。ハト目がないと、弦がサウンドボードの木材に食い込んでしまいますので、早めの対応が必要です。
 

出典 Dusty Strings ホームページ

撚りのないナイロン弦・ガット弦の張り替え

1. 目の保護のためにゴーグルをつけてください。もしネジ式チューニングピンでしたら、忘れずに3回転ほどピンを引き出してください。(チューニングピンの項を見てください。)これを怠ると、ピンがネックに深く入りすぎてしまって、張り替えた弦が切れやすくなります。

2. サウンドボードやサウンドボックスの中、チューニングピンに残った古い弦を取り除いてください。チューニングレンチを使って、チューニングピンの穴を縦になるようにしてください。

3. 新しい弦を前面から後ろへ、サウンドボードの穴に通してください。弦を引き出してサウンドボックスの外で作業できます。

4. 結び目を作り、スプライン(弦を結びつける短い棒)を通します。〈図2〉(詳しくはホームページの動画をご覧ください)古いスプラインを再利用したり .055”の弦を1インチほど切り取って使うこともできます。
例外:.050” や.055”の弦の場合は結び目を作って、スプラインの代わりにワッシャーを使います。(古い弦のワッシャーを残して再利用してください。 .025”と .028”の弦ではもう1回余計に結んでください。

5. 弦の長い方を持って引っ張り、結び目をサウンドボックスの内側にきっちりと収まるようにします。

6. 弦の端をチューニングピンに通します。

7. 弦がピンと張るように上に引っ張ってください。弦の端を後ろ(サウンドボックスの方)へ引いて、チューニングピンの周りを半分まわして、チューニングピンの下で、ネックと縦に貼った弦の間に通します。〈図3-a〉
例外:チューニングピンの周りに3~4周巻く分を残すために、.025”・.028”・.032”の弦ではチューニングピンに巻く前にゆとりが要ります。.025”と.028”では、真っ直ぐに張った弦から1.5~2.0インチほど引っ張れる余裕が要ります。〈図3-e〉.032”の場合は0.5インチ残してください。

8. 弦の端を後ろに引っ張って、上に持ち上げ、このまましっかりと持ちます。〈図3-b、3-c〉

9. 弦を張っていきます。ハープのネックの方に向かって巻いていくように気を付けてください。〈図3-d、図3〉最初の一巻で弦を抑え、弦が動かないようにしてください。弦の端が固定されたので、手を放しても大丈夫です。

10. 爪切りかワイアーカッターを使って、できるだけチューニングピンに近いところで余分な弦を切ってください。長すぎるのは無駄であるばかりでなく、あなたの指やハープを傷つけます。

11. 弦を強く張る前に、弦がブリッジピンの正しい側を通っているか、レバーを通っているか確認してください。〈図5〉

12. 弦のピッチが合うまで巻いていきます。撚りのないナイロン弦は少し延びますので、落ち着くまで1~2週間は毎日チューニングしてください。もしご希望でしたら、この時期に少し高めにチューニングするようにすれば、(20セント以内)このプロセスを短縮することができます。
 

出典 Dusty Strings ホームページ


ナイロン芯にナイロンを被せた弦の張り替え

1. 目の保護のためにゴーグルをつけてください。もしネジ式チューニングピンでしたら、忘れずに3回転ほどピンを引き出してください。(チューニングピンの項を見てください)この部分を怠ると、ピンがネックに深く入りすぎてしまって、張り替えた弦が切れやすくなります。

2. サウンドボードやサウンドボックスの中、チューニングピンに残った古い弦を取り除いてください。チューニングレンチを使って、チューニングピンの穴を縦になるようにしてください。

3. 新しい弦を後ろから前へ、サウンドボードの穴に通してください。ワッシャーをサウンドボックスの内側にピッタリとつくように引っ張ってください。

4. 弦の端をチューニングピンに通してください。

5. 弦がピンと張るように上に引っ張ってください。それから弦の端を後ろ(サウンドボックスの方)へ引いて、チューニングピンの周りを半分まわして、チューニングピンの下で、ネックと縦に張った弦の間に通します。〈図3-a〉

6. 弦の端をハープの後ろの方に引っ張って、それから上に引っ張ります。この位置で押さえます。〈図3-b、 3-c〉

7. 弦を張っていきます。ハープのネックの方に向かって巻いていくように気を付けてください。〈図3‐d、図3〉最初の一巻で弦の端を抑え、端が動かないようにしてください。

8. 弦の端が固定されたので、手を放しても大丈夫です。

9. 弦を強く張る前に、弦がブリッジピンの正しい側を通っているか、レバーを通っているか確認してください。〈図5〉

10. 爪切りかワイアーカッターを使って、できるだけチューニングピンに近いところで余分な弦を切ってください。長すぎるのは無駄であるばかりでなく、あなたの指やハープを傷つけます。

11. 弦のピッチが合うまで巻いていきます。

 

出典 Dusty Strings ホームページ

青銅の芯にナイロンを被せた弦・鋼の芯にワイアーを巻いた弦の張り替え

注意:燐青銅はもろいものです。ナイロン弦の場合は、チューニングピンにきれいに巻くために、ほどいて巻きなおすこともできます。しかし燐青銅の場合は巻きなおそうとするとチューニングピンの穴のところで切れてしまう恐れがあります。注意深く、時間をかけて作業してください。巻きすぎしないようにしてください。

1. 目の保護のためにゴーグルをつけてください。もしネジ式チューニングピンでしたら、忘れずに3回転ほどピンを引き出してください。(チューニングピンの項を見てください)この部分を怠ると、ピンがネックに深く入りすぎてしまって、張り替えた弦が切れやすくなります。

2. サウンドボードやサウンドボックスの中、チューニングピンに残った古い弦を取り除いてください。ワイアーの尖った破片を取り除くときには気を付けてください。必要ならラジオペンチを使ってください。サウンドボックスの中から弦を取り除くには、引っぱりながら留玉をねじったりゆすったりしてください。

3. チューニングレンチを使ってチューニングピンの穴を縦にしてください。

4. ハープから十分離れた安全な所で、新しい弦のパッケージを開いてください。そうすることで弦がはねてもハープを傷つけることがありません。弦をサウンドボックスの内側から注意深くサウンドボードの穴に送り込み、ワッシャーがサウンドボードの内側にきちんと収まるようにしてください。

5. 弦の端をチューニングピンの穴に通してください。

6. 弦をしっかりと引っ張って、ワイアーカッターを使ってチューニングピンより2インチ長いところで切ってください。〈図6〉
例外:FH 36S・FH36Bの#36の弦(Low C)とFH34・クレセンド34・ラベンナ34の♯34(Low C)では切り取るだけの長さの余裕がありません。これらの弦ではこの過程を飛ばして7.に進んでください。

7. 弦の先端がチューニングピンの上端に揃うように弦を戻します。〈図7〉そのまま片手で弦を抑え、もう一方の手でチューニングレンチを持って弦をチューニングピンに巻き取っていきます。

8. 弦を巻きながら、弦をチューニングピンと一緒に指で挟むようにします。〈図8〉こうすることで弦に張りを与え、しっかりと均一に巻くことができます。弦が均一に並ぶようにしてください。〈図9〉金属芯の弦の場合は、他のタイプの弦のように弦の端を最初の一巻の下に抑えてはいけません。チューニングピンの周りに巻くときに、弦が重ならないようにしてください。

9. 弦がピンと張る前に、ブリッジピンの正しい側を通って、レバーの穴を通っていることを確認してください。〈図10〉
注意:巻きすぎないように常に弦を引きながら、ゆっくりと巻いてください。金属芯の弦はナイロン弦のように延びないので、思ったよりも早くいっぱいに張った状態になります。

 

出典 Dusty Strings ホームページ

ナイロン芯にワイアーを被せた弦の張り替え

1. 目の保護のためにゴーグルをつけてください。忘れずに3回転ほどピンを引き出してください。(チューニングピンの項を見てください)この部分を怠ると、ピンがネックに深く入りすぎてしまって、張り替えた弦が切れやすくなります。

2. サウンドボードやサウンドボックスの中、チューニングピンに残った古い弦を取り除いてください。チューニングレンチを使って、チューニングピンの穴を縦になるようにしてください。

3. 新しい弦を後ろから前へ、サウンドボードの穴に通してください。ワッシャーがサウンドボックスの内側にピッタリとつくように引っ張ってください。

4. 弦の端をチューニングピンに通して引き、ワイアーを巻いた部分がチューニングピンの穴の少し手前に来たら止めてください。〈図11〉これ以上引っ張ると被われた部分がよじれ、被いが破れ、弦がうなりを生じるようになります。

5. 片手で弦を押さえ、チューニングレンチを使って弦をピンに巻いていきます。〈図10〉しっかりとそろった巻に仕上げるために、弦をチューニングピンに押しつけ、ハープのネックの方に向かって巻いてください。

6. きちんと巻き上げる前に、弦がブリッジピンの正しい側を通って、レバーの穴を通っていることを確認してください。〈図13〉

7. 爪切りかワイアーカッターを使って、チューニングピンのすぐそばで余った弦を切ってください。

不明な点がございましたら、遠慮なくお電話ください。(+1 206-634-1656 アメリカ)
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