◎管の調子(キー)について(DとC管以外は輸入代行で対応致します。)
日本で一般的なオカリナ(C管、F管)とは異なり、さまざまな調で作られています。
ソプラノ(日本ではアルト)Bb、C、D管、アルト(同様に日本ではテノール)G、F管、ソプラニーノ(ピッコロ)F、G、A管、テノール C、D管など多くのラインナップを現在制作されています。
メーカー価格
ソプラノ・オカリナ €120
アルト・オカリナ €160
ソプラニーノ・オカリナ €110
テノール・オカリナ €180
◎ガリシアで一般的な調とは?(オカリナ奏者・米村俊氏の文章をもとに)
結論:C管を1本持っておき、D管を第二候補とすると演奏できる範囲が広がります。
ガリシア音楽で一般的な曲の調については、アイリッシュのように一概には言えないようです。
ショセ・ロイス・フォショ(Xosé Lois Foxo)という有名なバグパイパーの教本を見る限りは、ニ長調でほんとんどの曲が記されています。
実際、楽器屋などで聞くと伝統的にはD管を使うとのことです。
しかしながら、昨今お店で直接買える入門用のガイタには大抵C管がついているのが実情です。
またはB管の場合もあります。
ガリシアのコンサートやCDを見聞きする限りの印象では、C管が大多数ですが、曲によって持ち変える例も多いですし、近年の傾向としてはむしろ、チャンターの調はどんどん低くなる一方のようです。
例えば、サンティアーゴ・デ・コンポステーラのバルで毎週水曜日にライブをしているA Banda Das Crechasア・バンダ・ダス・クレーチャスというグループのガイテイロ(バグパイパー)はA管で常に演奏しています。
また、著名なクリスティーナ・パト(Cristina Pato)という女性ガイテイラ(バグパイパー)の最新アルバムではLowのF管かそれより低い管を使って演奏されている曲があるとのことです。
オカリナとしては(ソプラノ或はアルトと一般に言われる)C調を使ってD調の曲を演奏するのが最も汎用性が高いと思われます。
なぜなら、ガリシア音楽ではD調の場合、主音の下のC#が使われることが多く、D調のオカリナでは演奏ができないからです。
よって当店では、最初の1本としてはC管を推薦致します。
◎ガリシア音楽におけるオカリナ演奏について
オカリナはガリシアにおいて非常にマイナーです。
カルロス・ヌニェス(Carlos Núñez)やミジャドイロ(Milladoiro)が間奏部分などで装飾的に用いたりする例が多いかと思います。
カルロスの場合、CDによっては部分的、全面的なりオカリナでいわゆるガリシアのトラッドやブルターニュの音楽を演奏している場合もあります。
ミリャドイロの場合ですとアララ(Alalá)と呼ばれるスローエアーの様な子守唄を演奏する際に吹いていたり、ムイニェイラ(Muiñeira)よりも幾分か単純でしばしば歌唱付きで演奏されるダンス曲のフォリアーダ(Foliada)などでオカリナを使う例が見られます。
パパローロによりますと、スペインでオカリナを作っているのは本人だけだそうで、実際にパパローロオカリナを所有している音楽家は多いそうですが、ライブやCDではあまり演奏されていないのが実情のようです。
◎レパートリーに関して
ガリシア音楽はやはり基本的にガイタで演奏される、或は演奏可能なように作られているものが大半です。
そのため、ガイタ奏者のカルロス・ヌニェス(Carlos Núñez)やオスカル・イバニェス(Oscar Ibañez)などはガイタの他に音域や運指がガイタに似ているリコーダーも使って演奏しています。
ガリシアの小学校などでは歌唱曲を教えるのに都合のよいリコーダーを教えるそうです。
日本と同じですね。
オカリナについては、元々がガリシアの伝統楽器でないことやオカリナのイメージがどうしても早い曲に不向き(?)のような先入観でとられ易く、ガリシア音楽においては普及が進んでいません。
しかし心配は必要ありません。
オカリナは音域がほぼガイタと同じであるので、ガイタで演奏できる曲はオカリナで演奏ができます。
ガイタがガリシア音楽の主要な楽器である以上、レパートリーには困らないというわけです。
◎パパローロ・オカリナについてさらに詳しく知りたい方は、こちらのPDFをご覧ください。