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かつて大英帝国と呼ばれたイギリスは、まさに世界一の帝国でした。
あんな小さな島の国が世界一になるため、幅広く植民地(インドやオーストラリア)を確保し、イングランドとアイルランドの島全土を自国の領土にしようとし続けたのです。
つまり、今では英国の一部になっているスコットランド、ウェールズ、北アイルランドは、元々別の国だったわけですね。
ようやく本題のイングランド音楽についてなのですが(ここまで書いてきてなんですが)実はケルト文化のない地域だったのです。(えーっ!)
ただし、先にも述べたようにケルト文化の国々を蹂躙(じゅうりん)し続けた、という黒歴史を持っているため、少なからずケルト文化、ケルト音楽の影響を受けて発展してきました。
イングランドには王家があるため、音楽も「宮廷音楽」を中心に広まりました。
宮廷音楽というとクラシックの印象が強いですが、この宮廷音楽にケルト音楽の影響が見て取れるのです。
ダンス曲が多いのはアイリッシュなどと同じですが、宮廷音楽らしい違いは「ハモりがある」というところです。(クラシック音楽人には当たり前のことですね)
ぱっと聴いた感じではクラシック音楽に聴こえたりしても、構造的には短い小節を繰り返していたりするようです。(伝統音楽の構造)
中世の英国を扱った映画は「コスチューム劇」と呼ばれ、それ単体でひとつのジャンルに成り得るほど数多くの映画があります。
そしてそんなコスチューム劇で頻繁に登場するダンスシーン、そのBGMに多く使われている曲が、いわゆる「イングランド音楽」と呼ばれるものにあたるようです。
個人的にとても印象に残っているのは「恋におちたシェイクスピア」のダンス曲です。(本編28分頃から流れる曲です)
ちなみに、素晴らしい映画ですので未見の方は、見る前に「ロミオとジュリエット」を見てから、ぜひともご覧になって下さい。