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ケルト音楽 はじめの一歩

伝統歌シリーズ「ウィスキー・イン・ザ・ジャー Whiskey in the Jar」

出典 pixabay

店長がアイルランドの文化や音楽でとっても好きなこと、それは老若男女共通に熱唱できる歌がいっぱいある(ありそうな)ところ!

これは初めてアイルランドに行った時に感じたんですが、パブに行って、バンドの演奏やセッションが盛り上がってくると、そのうちミュージシャンたちがみんなが歌える曲を演奏しはじめたんです。
そうすると、なんということでしょう、さっきまで話していた酔いどれおっちゃんから、元気なおばあさま、そのシャツは小さすぎませんか?という女性から、年中スポーツ観戦していそうなご機嫌なお兄ちゃんまでが、どの曲も楽しそうに、気持ちよさそうに熱唱するわけです。

そこでふと思ったのは、日本にそんな曲、たくさんあるもんかな?ということ。
そういった年齢・性別の垣根のない文化って素敵だなとすごく感動して、それ以降、アイリッシュ音楽の中でも歌、パブソングが大好きになったわけです。

楽器屋さんの店長ということもあって、これまで楽器にまつわる話が多かったのですが(お前映画と歴史の話しかしとらんだろという説もある)ネタも枯渇してきたことですし、念願の歌シリーズをこっそり始めようかなと思います。 記念すべき一曲目はアイルランド音楽好きなら、きっとどこかで聴いたことがあるであろう名曲「ウィスキー・イン・ザ・ジャー / Whiskey in the Jar」です。
直訳すると「瓶の中のウィスキー」って意味になる、いかにも!なタイトルです。

読む前に、ぜひ演奏を聴いてみてくださいね。


では、歌の内容をざっくりまとめてみます

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(店長のなんとない訳)

アイルランドの南部の山の中で、憎き英国軍のファレル大尉を見つけたカップル。英国軍には恨みたっぷりの二人は、銃と剣を取り出し、ファレルさんに襲いかかり、お金をひったくります。(あらあら)

それから女性(モリー)がお金を数えて、盗まれないようにきっちり保管し、男に「お金は私が持ってるけど、あんたを裏切ったりしないよ」的な約束をして、ふたりで気分良く帰っていきます。

男が疲れ果てて休んでいる部屋には、瓶に入ったウィスキーと、「銃の中の水(湿った火薬)」があるんです。(ミステリーっぽい描写)

モリーは男を裏切り、お金を独り占めして、なおかつ男を逮捕させようと夜のうちに準備を着々と進めているんですね。そして、火薬に水を垂らして湿らせ、剣を取って行ってしまいました。

翌朝、何も知らずご機嫌に出かけた男の前に、ファレル大尉とその部下が襲いかかります。すぐさま応戦しようと銃を取り出しますが、火薬は湿って使い物にならず、剣もなくなっているので、あっさり捕まってしまいました。

ちょっと前まで銃と剣を携え、お金もたんまり持っていたはずだったのに、今持っているのは鎖と鉄球だけ。
モリーの部屋で寝るのが好きだったのに、今や牢獄で寝るはめになってる。
ウィスキーで酔っ払って、愛したモリーに裏切られ、ファレル大尉に捕まっちまった、あんな町、燃やしてやる…!

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という、進撃の巨人みたいなダークさで歌は終わります。

この曲の正式な出どころはわかっていないそうですが、17世紀ごろには歌われていたとされています。(この気の毒な主人公にも、実在のモデルがいたともされているんですって。名はパトリック・フレミング)

古くは1972年にダブリンのロックバンド Thin Lizzy の録音から、その後もメタリカやU2など数多のアーティストにカバーされています。
タイトルだけ聞いたら、バーで酔い潰れたおっちゃんの話かな?なんて想像していましたが、実際に歌詞を読んでみると、なかなかのドラマチックさで、驚いた方もいるんじゃないでしょうか?

こんな感じで、時々アイルランドのフォークソング(伝統歌)を紹介していけたらなと思っています!

楽譜(The Session)はこちら

 
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