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第13回 「吉野家のみそ汁は味が濃いめ」

出展 pixabay.com

マゼラン先輩はポルトガル生まれのポルトガル人。
航海士であり探検家であり、ポルトガルの要職にもついていたエリートだった。
でも、どういう経緯があったのか、ポルトガルの王室と仲違いをして、なんとスペインにやってきた。

スペインからしたら、棚ボタ・オブ・ザ・センチュリー。まさに時代を変える棚ボタ(ヘッドハンティング)だった。
彼はコロンブスの時代から受け継がれていた、南米大陸を横断する河川を探すことを諦め(パナマ運河ができるまで、横断できないしね)南米の南端周りでスパイスアイランドを目指すプランをプレゼン。

どうしても、ポルトガルに勝ちたかったスペインが、大きな賭けに出て彼の案を採用。

ちなみに当時のポルトガルは、当然スペインの事情を知っていた。(身内のマゼランが寝返ったわけだから)

喜望峰を抜ける東回りルートで航路は盤石だったんだけれど、それでも西回りをスペインが発見してしまったら旨味が激減してしまう。
ポルトガルは、牛丼業界の「吉野家」みたいなもの。
そこにスペインという名の「すき家」や、「松屋」が攻め込まんとしている、そんな状況だったわけ。

さてさて、そんな世界の命運を握るマゼラン先輩率いる船団は265人を乗せて出航。
結果だけ先に書くと、3年に及ぶ大航海で、なんとたった18人にまで減ってしまうものの、ついにスパイスアイランドに到達!

さらに、山盛りのスパイスを乗せて(ポルトガルの攻撃をかわしつつ)喜望峰周りでスペインに帰還。歴史上初めて世界を一周した船団になった。

まぁ、とは言うものの、南米を抜けてから3ヶ月もかかった太平洋横断で餓死者、病死者が続出、そしてグアム→フィリピンに到達したマゼラン先輩は、現地人の争いに巻き込まれてうっかり死亡。(合掌)
夢の果ては見ることが出来なかった。
 
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