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店長、ケルトの国へ行く

10日目 四面楚歌モードで散策

やっぱり、ある程度ゆとりを持って動かないと、いろんなミスが起こりそうなので、今後は気をつけよう。

とりあえず、陽のあるうちに水と食料の買い出しに行かないと、たいていの店はさっさと閉店しちゃうんで、散策。

今回のホテルは、カーディフ市内から1.5kmぐらい離れた郊外(ってほど郊外でもない)の住宅地にあるゲストハウス。 なので、周りは家ばっかりでお店屋さん街がない。

ということで、人の気配のする方へ10分ぐらい歩いていたら、その地区の目ぬきストリートを発見。

ただ、こっちは完全に四面楚歌モードですから、アクション映画でよく主人公が、通行人の中に自分を監視している人がいるってのを見抜くシーンがありますが、もう始終あんな感じ。

そうなると人の目ってのは不思議なもんで、全員チンピラにしか見えねェ!
あそこのタンクトップでスケボーしてるお兄ちゃんは、なんだ、何の売人だ?
こっちの少年集団は、カツアゲの相談か?
もしかしてあそこの麦わら帽かぶった、上半身裸のビール腹のでっぷりおじさんが組織のボス?
みたいな、常に恐怖と隣り合わせ。

すると、その中のお兄ちゃんがこっちに向かってガンガン近づいて来る!
きゃーっ!とビビりまくっていたら、「すみません、ライター持ってませんか?」と、超礼儀正しい好青年で、「すみません、タバコ吸わないんで持ってないんです」「そうですか、ありがとう。じゃあ良い1日を」みたいな、模範的な会話が交わされて、少し平常心に引き戻されました。

後々わかってきましたが、ウェールズのカーディフは今まで行ったどの土地よりも、まだまだマイナーなのか観光客が少なく、つまりそれだけ地元の人が多くて、その分ラフな服装(特に猛暑だったので、上半身裸ピープル)の人が目につきやすく、それでなんとなく柄が悪い印象になったような気がします。

それに、ホテルのある地域は観光客がそんなに来るゾーンじゃないので、単純に日本人が珍しいみたいで、結構な人に声を掛けられました。
わかってみると、普通の買い物だったんですが、心が荒んでるとサスペンスフルになるもんですね。
反省。

帰りに、おいしそうな中華のテイクアウトのお店を見つけたので、おすすめのセットを注文。
豚と鳥と牛がたっぷり入った、ずいぶん肉々しいお食事でした。

さて、このカーディフに対してネガティブな感情を持ったまま過ごすのは良くないと思ったので、「こういう時は誰かに不平を聞いてもらうだけでもスッキリしますよ」という言葉を思い出し、この愚痴を誰かに伝えようと決意!

でも誰に伝えよう。

そうだ、店長の大好きなJamie Smith’s Mabonのイオロォさんが、「ウェールズに着いたら連絡してくれよ!」って言ってくれてたんだ、と、ウェールズに着いたことと、タクシーにぼったくられたことを書いて送信。
ああ、まさかの開口一番愚痴を言うだなんて、ペース配分!

すると、すぐに返信をくださって、「なんてひどい運転手なんだ、そのタクシー会社はわかるかい?そうやって訪問客をカモにするような連中は本当に恥知らずだし、ぼくがカーディフ代表として代わってお詫びを言うよ。ひどいもてなしだったね。でも、カーディフはいい街だし、きっとこれからいい体験ができるから気を落とさないで!」と温かいお言葉を…
もう心の中で大号泣。

さらに、Facebookで「カーディフの友人たち、日本からケルト音楽を聴きに来た俺の新しい友人・淳平がこの町に数日間滞在するんだ。さぁ、今週はどんな音楽イベントがある?ケルト音楽ならなんだっていいよ。ぜひここに書いてってくれ!」という投稿までしてくださって。

イオロォさぁぁぁぁん!
神様、仏様、イオロォ様。
(お、案外語呂がいい)

この温かすぎる気遣いで、すっかり四面楚歌モードはオフになりまして、いまや温厚篤実モード。
旅は出会いだなぁと、痛感した1日になりました。
 
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