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ケルト音楽 はじめの一歩

装飾音符 その2

実は、ケルトの笛奏法における装飾音の根本はクラシックとは異なります。

クラシックの場合、演奏をより華麗に、優雅に表現したり、また他と区別するためなど、「プラスα」の要素として用いられることが多いですが、ケルトの笛(特にパイプ)の場合は「おしゃれ感覚でプラスしてみました」とかではなく、入れざるを得ない環境の中で生まれた奏法だったのです。

どういうことかと言うと、パイプは「音が出っ放しの楽器」なのです。
それは例えるなら「声は出るけど、くちびるも舌ものども使えない」ような状態の楽器だということです。

童謡「ふるさと」の歌い出しを思い出してみて下さい。「うさぎ追いし かの山」の中の「うさぎ」は同音が3つ連なっています。
試しにこれを、のどもくちびるも舌も使わずに歌ってみて下さい!
パイプに倣って息の量も一定にしてやってみましょう。

もれなく「うさぎ追いし」の部分が「うーー追いし」になりませんか?

このままでは「ふるさと」すら演奏できません。だからここで「装飾音」を使うのです!
ここでいう装飾とは、手で口をたたくということです。
先ほどと同じ条件で、歌詞にあわせて口を手でたたいてみて下さい!

やった!!「ふるさと」になった!!

そう、これこそがケルト音楽(特にパイプ文化)における装飾音の存在意義、これなしでは曲が成り立たない、必要な奏法なのです!
この特殊な奏法は、パイプ以外の楽器でも使われるようになり、その奏法がケルト音楽を特別なサウンドにしているといっても過言ではないんじゃないでしょうか。

 
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