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2つの種類のフルートについて
伝統音楽で使われるフルートには、運指の仕組みから大きく2つの種類があります。

出典 pixabay.com

(1)モダン・フルート
吹奏楽やオーケストラでおなじみの、きらきら光る銀色のフルートです。
金属の他に、木やプラスチック樹脂のものもあります。19世紀半ばにドイツのベームが発明したので、ベーム式フルートとも呼ばれます。特徴は、円筒管(筒の直径がずっと同じ)の管体と複雑なキー・システムを持っていることです。

3オクターブめいっぱいの音域で全半音階に対応しており、よく通る豊かな音量が特徴です。クラシックやジャズの演奏には向いているのですが、伝統音楽では2オクターブの音域の中で限られた調で半音を使わずに演奏するためそこまでの機能は必要なく、運指もアイリッシュ・フルートよりも複雑になってしまいます。そのため、伝統音楽ではめったに使われていません。

モダン・フルートは、アイリッシュ・フルートが手に入りにくかった19世紀半ばのアイルランドで演奏されていたことがあり、今でもたまにアイルランドではお年寄りが演奏していることがあります。


こちらの動画は、アイルランド系アメリカ人のJoanie Maddenの演奏です。彼女は日本のメーカー、ミヤザワのフルートを演奏しているそうです。
(2)シンプル・システム・フルート
ベーム式フルートが登場する前までヨーロッパで広く演奏されていたフルートです。

コーカスウッド、アフリカン・ブラックウッド、ツゲなどの固い木で作られ、円錐管の管体が特徴です。
直接指でふさぐ6つの指孔があり、キーの数は、全く付いていないものから十数個までと、モダンフルートよりも少ないです。
6つの指孔を閉じた状態がD(レ)となり、順番に開けていくことでDメジャー(ニ長調)の音階になることが特徴です。

伝統音楽では、19世紀のイギリスの工房ルーダル&ローズRudall & RoseやプラタンPrattenで生産されていた指孔の大きなフルートが好まれており、これらの古楽器をもとに伝統音楽の演奏向けに作られた楽器はアイリッシュ・フルートと呼ばれています。

アイリッシュ・フルートはティン・ホイッスルと全く同じ指使いで演奏でき、バグパイプの装飾音がそのまま使えるので、アイルランドをはじめケルト地域で広く演奏されています。


こちらの動画はアイリッシュ・フルートの生きる伝説、Matt Molloyの演奏です。