全12半音ごとの笛の調子と、それを標準的なD管の何調の運指にあたるのかを一覧にまとめました。D管で吹きやすい調号は#が1個か2個ですから、G調かD調ということになります。表では、G調とD調にあたる吹きやすい調を赤色にしました。
たとえば、G管の笛を使うのであれば、C調(#も ♭もなし)の曲が、D管で吹きやすいG調を演奏するときと同じ運指になります。
このように使ってみて下さい。
1. 演奏したい曲の楽譜にある調号(#や ♭の数)を調べて、図の上面にある#と♭の表から該当する調を見つけてそのまま下をたどり、DやGにあたる調子の笛を使うと、吹きやすいです。
例えば、♭が3つの曲を吹くときに使いやすいのはB♭管とE♭管です。どちらを使うかは次の記事「笛のキーの選び方について」を読んでください。
2. ある調子の笛が何の調が吹きやすいのかを調べることができます。
例えば、E♭管の笛は、E♭(♭3つ) A♭(♭4つ)が得意な笛だということがわかります。
吹きたい曲にぴったりの笛をどうやって選んだらいいの?
そんな疑問をお持ちの方は、こちらをお読みください。
例えば…「E♭調の曲を吹くには、どのキーの笛を使えばいいですか?」
上の図から探すと、E♭調の曲を吹くにはE♭管とA♭管が演奏しやすい調子であることがわかります。使う笛を選ぶには、演奏する部分の最低音と最高音を調べて、以下の表をヒントに笛の調子を選んでください。
① 下第2線のA♭から上に2オクターブに収まる音域の曲でしたら、アルトA♭管を購入ください。この場合、ハイまたはローE♭管では演奏ができません。※短い高音ティン・ホイッスルのA♭管はありません。
② 第1線のE♭から上第1間のA♭までの音域であればE♭管とA♭管どちらの笛でも吹けますので、笛の音域に合わせて、お好みのほうをお選びください。
その際にどちらを選ぶかについてですが、ティン・ホイッスルは低音域ほど音量が小さく、高音域ほど音量が大きくなります。音程の低いA♭管を使ったほうが、第2オクターブ中心の演奏になるので音量が大きく音色にハリがあり、遠くまで響く「おいしい」演奏ができます。ですので、A♭管がおすすめです。
③メロデイの音域がその中でもさらに狭く、第1線のE♭から第5間のE♭まで1オクターブの曲であれば、E♭管を使えば第1オクターブと第2オクターブのどちらでも演奏ができるので、曲の途中でオクターブを上げて演奏したりとアレンジの幅が広がります。(もちろんA♭管でも演奏が可能です)
④ 第1線のE♭から上に2オクターブに収まる音域でしたら、ティン・ホイッスルまたはロー・ホイッスルのE♭管を購入ください。この場合、A♭管では演奏ができません。