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過湿とハンマーダルシマー


天然木のダルシマーをお持ちの方は、楽器を置く場所の湿度に気を配る必要があります。たいがいの場合は乾燥が問題になりますが(乾燥と天然木の楽器についてをご覧ください)地域によっては、高い湿度も問題になります。こちらは楽器を守るためのヒントです。


● 湿度40~50%は天然木の楽器にとって安全な範囲です。木は周りの空気に合わせて水分を吸収したり放出したりし、湿度50%を超えると水分を吸収して膨張してきます。水分を吸収しすぎるとサウンドボードが膨張し、反ったり、歪んだりします。

● ダルシマーが水分を含み過ぎている時の兆候:サウンドボードはダルシマーの中でも一番薄い部品なので、湿度の影響はここに端的に現れてきます。ダルシマーが湿り過ぎているとサウンドボードが膨らんだり、へこんだりしてきます。場合によっては内部の筋交いのせいで、膨らみとへこみが同時に見られることもあります。これは外観の問題ではありますが、反りがひどくなるとチューニングや演奏にも支障をきたします。

● 高い湿度に晒されている時間が長いほど、サウンドボードが反る危険が増してきます。ある程度湿度の高い環境(60₋70%)では、ダルシマーは数か月で湿って反ってくるかもしれません。非常に湿度の高い状態(80⁼90%)ではわずか数週間で同じことになります。またダルシマーを乾燥から守ろうとして、間違って加湿器を利かせすぎてしまうということも起こり得ます。湿度が高いからと言ってダルシマーが必ず反ってしまうとは限りませんが、湿度が高いほど、過湿に晒されている時間が長いほど、リスクは高まります。

● 楽器製作業界では、湿度による影響は保証の対象にはならないのが一般的です。ダスティーストリングスでは、楽器を組み立てる前にハンマーダルシマーのサウンドボードと背面を最高の状態にするための厳しい規約を、何年も前に確立しています。楽器が私たちの工房を離れたら、適切な環境を維持するのは、販売店、そして最終的には所有者の責任です。湿度40~50%の間では、反ったり割れたりする危険はありません。その範囲を超える幅が大きいほど、そして晒される時間が長いほど、リスクは大きくなります。必要なら修理の質問にお答えすることはできます。

● ダルシマーが安全であるとわかる唯一の確実な方法は正確な湿度計で定期的に湿度を測ることです。ホームページのアクセサリーの項に1つあります。またはお近くの楽器店にお尋ねください。除湿器を使っていても、正しい湿度になっているか測る必要があります。

● 湿度が高い時、コントロールするにはいくつかの方法があります。ひとつはダルシマーを置いている部屋で除湿器を使って(ドアを閉めてください)、湿度を45%にセットすることです。それができない場合は、使っていないときにダルシマーをケースに入れて、ケース用の湿度調整剤(例えばPlanet Waves社のHumidipakなどがあります)を使うことができます。これは湿気を放出したり吸収したりしてケースの中の湿度を45%前後に保つものです。時々様子を見てください。何か月かで取り替えなければならないからです。もう1つの方法はダルシマーを入れたケースにシリカゲルを入れることです。かなりの量、少なくとも1立方フィート(1フィート=約30㎝)は要りますし、ケースの中が適切な湿度になっているか時々測ってみる必要があります。

● 湿度の高い場所に楽器を持ち出すことは心配しなくても大丈夫です。数時間で楽器に影響が出ることはありません。演奏が終わったらすぐに適切な湿度のところへ戻してください。

 
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