アイリッシュ・フルートとは、アイルランドの伝統音楽などのケルト音楽で広く演奏されている木製のフルートです。
こんにちオーケストラやブラスバンドで一般的に演奏されている金属のフルート「モダン・フルート」が発明されたのは今から170年ほど前、19世紀の中頃です。それ以前のヨーロッパでは、よりシンプルな木製のフルートが使われていました。
現在、アイルランド音楽などケルトの伝統音楽を演奏することを前提に新しく製作されたフルートは、アイリッシュ・フルートと呼ばれています。
では、アイリッシュ・フルートは素朴な民族楽器?まさか、とんでもない! アイリッシュ・フルートにしか演奏できない音楽、表現があります。
ネットショップ店長のJPが一番好きなフルート奏者 Calum Stewartのパワフルでエネルギッシュな演奏
現代のアイルランドでは多種多様な楽器が演奏されていますが、18世紀までのアイルランドではダンス音楽を奏でていた楽器は主にバグパイプとフィドルでした。なかでもバグパイプは演奏法に大きな影響を与えました。
アイリッシュ・フルートの円錐管のボア(内径)のデザインは、バグパイプの持つリードの音に近い、硬質な音色を生み出します。そしてモダン・フルートがキーを通じて指孔をおさえるのに対して、アイリッシュ・フルートは直接指孔をおさえるため、装飾音への反応が速く、「スライド」などのバグパイプの装飾音が再現できます。
伝統音楽のほとんどの曲が#が1つか2つの調であるため、アイリッシュ・フルートはこれらの調を演奏するのに、とても適しています。モダン・フルートとの最大の違いは、アイリッシュ・フルートでのファ#は、モダン・フルートではファのナチュラルになってしまうことです。
国内でも人気が高まっているアイリッシュ・フルートは、クラシック・フルートのように楽器店で簡単に手に入るものではありません。
「ケルトの笛屋さん」では低価格で高品質なポリマー製のものから、キーの付いた木製のものまで多数のアイリッシュ・フルートを取り扱っていますので、どのようにして自分にぴったりの楽器を選んだらよいのかについてお伝えします。
低価格でも木のものを使いたいという方は、木製フルートとしては珍しく10万円未満で購入できる楽器として、Morneaux(モルノー)の楓製フルートがお勧めです。シンプルですが合理的な設計で、音が鳴らしやすいです。
またポリマー製の楽器は品質がよく、木と変わらないほどの演奏性能を実現しています。近年はポリマー製フルートの開発・改良が進んでおり、キー付きフルートモデルも登場するなど、世界でも注目されています。
アメリカの老舗メーカーSweetheart社の後継者ジョゼフ・モルノー氏による木製(楓/メープル製)アイリッシュ・フルート D管です。
アイリッシュ・フルート入門モデルとして最適なメンテ不要のポリマー・フルート。楽器の反応の良さ、音量、軽さ、デザインのシンプルさが特徴です。
Galeónのポリマー製アイリッシュ・フルート D管(チューニング・スライド付き)の指孔が小さく押さえやすい通称「指孔の小さなモデル」です。
Galeón ポリマー製アイリッシュ・フルートのチューニング・スライド付きです。楽器の反応の良さ、音量、軽さ、デザインのシンプルさが特徴です。
アメリカのフルート製作家 David Copley氏によるポリマー製のアイリッシュ・フルート D管です。
アメリカのフルート製作家 David Copley氏によるポリマー製のアイリッシュ・フルート D管です。オフセットモデルは、指穴の位置が寄せてある手の小さな方に持ちやすい設計になっています。
アイリッシュ・フルート入門モデルとして最適なメンテ不要のポリマー・フルートの新しいキー付きモデルです。楽器の反応の良さ、音量、軽さ、デザインのシンプルさが特徴です。
伝統的な木製のフルートには、一般的なキーなしのモデルから、半音階を演奏するためにキー付きモデルまでいくつかのモデルをご用意しています。
通常、入荷までに半年〜2年ほど待ち期間のあるメーカーも多く、すぐに手に入る良質なフルートはとても貴重です!(京都店や東京店に在庫のある商品は、お店で試奏もしていただけます)