中世のウェールズに於いて、ハープに次いで人気だった楽器があります。
その名はクルース Crwth。(スペルが超ウェーリッシュ)
なんともポテっとした形が特徴的なバイオリンの親戚です。
弦は6本張ってあるんだけど、そのうち2本は指で押さえられないもの(開放弦)でドローン(鳴りっぱなし音)用。
なので、残りの4本を使ってメロディを奏でるわけです。
またヴァイオリンと違って、弦が山なりに配置されていないため、弓で弾く時には必ず全部の弦に触れるようになっています。(なので単音でメロディを弾くことはできないのかな)
元々は指ではじいて弾いて演奏していたそうなので、その辺がヴァイオリンとは違いますね。
また、ビート版みたいな形なので、楽器を首にあてるのではなく胸やお腹当たりに当てて演奏します。
ウェールズではリバイバル(復興)運動で、少しずつ演奏者を増やしているそうです。
また、中世当時のウェールズでは楽譜は二進法だったようで、「1」と「0」しか書かれていなかったんだそうです。
なんでも楽譜は宇宙の心理を表す組み合わせのようなものだったとか。
この楽器の中にはロマンが詰まっているんですね。