コーナル・オグラダ |
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コーナル・オグラダ Conal Ó Gráda(1961-)は、コーク出身のフルート奏者です。 幼少時にイーリアン・パイプスの演奏を始めましたが、やがてフルートに移行し、フルートにおいてはオール・アイルランドの年少部門のタイトルを複数回獲得しました。 兼業ミュージシャンとして2枚のソロアルバムのリリースをはじめとする音楽活動を行った後、現在は専業のミュージシャンとして、ギグやレッスンを行っています。特に毎年4月ごろ、イースターの週にコークのバリヴォーニー(Ballyvourney)で行われるフルート・ミーティング(Cruinniú na bhFliúit)では、コーナルと同じく西コークを活動拠点としているハミー・ハミルトンとともに、主催者として運営に当たっています。 演奏スタイルは、ほぼどの紹介文においても「パワフル」「アグレッシブ」と形容されるように、勢いのあるブレスを活用した強力なリズムを特徴としています。特にソロの録音では、息を吹き込むことによって意図的に音割れを起こす技法を多用しているため、パーカッションとしてフルートを扱っているようにも聞こえます。 豪放な演奏スタイルとは裏腹に、2011年に出版された彼のフルート教則本"An Fheadóg Mhór"では、その演奏スタイルが緻密な分析に基づいていることを伺い知ることができます。特に喉のコントロール(グロッタル・ストップ)について1章を割いた構成はアイリッシュ・フルートの教則本としては珍しく、それが自覚的にコントロールしにくい技術であることや、その一方でフルートのリズムを作る上で非常に重要な要素であることが述べられています。 チューン・メーカーとしての才能にも優れ、近年のギグやワークショップでは自作のダンスチューンを多数披露しています。その多くはフルートの特性が活かされるように書かれたもので、トラッドチューンのセットにも違和感なく溶け込ませることができる自然な曲調です。実際にはかなり多数の曲を作っているものと思われますが、2枚のソロアルバムには全く収録されておらず、Dave Sheridan, Benny McCarthyとのユニットRaw Bar Collectiveの録音で、わずかに聴くことができるばかりです。 |
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演奏動画 |
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ディスコグラフィ |
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■ソロアルバム: The Top of Coom (1990) フルート録音の必聴盤として今でも挙げられることの多い名盤で、Arty McGlynnのギターやColm Murphyのバウロンに乗せて、当時二十代のコーナルの、勢いのあるプレイを収めた一枚です。 一部のトラックでコーナルは短いF管のフルートを吹いていますが、発音しやすい特性のF管フルートは彼のパワフルなスタイルを補強する効果があり、より破壊的なノイズ混じりの音色を聴くことができます。 |
Cnoc Bui (2007) 1枚目のソロアルバムと比べるとかなり落ち着いたアレンジの1枚で、無伴奏ソロのトラックを中心に、一部にColm Murphyのバウロンと、コーナル自身によるフルートの重ね録りだけを配したシンプルな録音です。 演奏面でも1枚目の多用は控えられていますが、その分フルート1本のみで強力なリズムを生み出す演奏スタイルが明確に聞き取れるようになっているため、フルート奏者向けの教材としても優れた内容になっています。 |
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