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店長、ケルトの国へ行く

2日目 パブで地元の人たちと大騒ぎ

この「Sandy Bell's」というのはすごく有名なパブで、実は旅行前からここには行きたいなと目をつけていました。
それぐらい伝統音楽好きにはおなじみのパブのようなので、みなさんもエディンバラに行かれた際にはぜひ訪れてくださいね!

さて、店長は朝のボリュームたっぷりブレックファストから、何も食べていなかったので(何か食べてたらアーサーの玉座で用を足すはめになるからね)パブで何か食べようと期待して入店!

ところが、ウィスキーについてあれだけ親切に熱く説明してくれた店員さんも、「食べるものもほしいんだけど」って伝えたら、「食べるもの?食べるものねぇ、そうだな、なんかパイ?的な?」みたいな歯切れの悪さ。

結局、すごくお腹が空いていたので、ミートパイとチーズサンドを食べたんですが、どちらもザ・中の下ぐらいのクオリティ。
特にチーズサンドを食べてる時は、みんなから「なんと珍しいもの食べてるんだ!この店はお酒がおいしい、わかるかJP(店長のニックネーム)、『お酒がおいしい』店なんだぜ」とひと笑いのネタになっていました。
まぁ、お腹は満たせたし、いいとしましょう。

最初は、フィドラーのおじさまとしゃべりながら、セッションの様子を見ていたんですが、ミュージシャンが増えてきたので、席を移動しまして、近くで酒盛りをしていた3人の陽気なスコティッシュの席に混ぜてもらいました。
ご夫婦とその仲のいい親友のお茶目なお兄さんに、日本のことを伝えたり、スコティッシュのことを聞いたり、もちろん音楽を堪能したり、ずいぶん贅沢な時間を過ごしました。

さて、最初に頼んだ「スモーキーなウィスキー」は飲み終えたので、お口直しにエールをいただき、そしてもう一度ウィスキーに挑戦。
今度は、こちらも一度飲んでみたかった「ピーティーな」ウィスキーを注文。
ピーティー度合いについて、いろいろ説明してもらったんですが、なんせ周りがうるさくてちゃんと聴き取れないので、銘柄の名前が一番かっこいいやつを注文、その後さらにギネスビールをおごってもらい、店長の人生史上一番お酒を飲んだ夜になりました。

アイリッシュに負けず劣らず、スコティッシュも酒飲みだと思ってたんで(ていうか目の前の人たちがそれを実証してる)いいネタになると「実は、今飲んでるウィスキーが人生初ウィスキーなんだ。ついでにこのウィスキーが、人生で8杯目のお酒だったりするんだ」って告白すると、やっぱり大ウケ、10分後には店にいる全員が「JP、初ウィスキーだって、それはおめでとう!」「人生8杯目から12杯目までのお酒を飲んだJPに、みんな乾杯だ!」みたいなノリに包まれました。

「JP、君はいまエディンバラにいる。この次はどんな予定なんだい?」
「次はノッティンガムに行って、そのあとロンドンに少し寄ってから、ウェールズのカーディフ、次にプリマス、そこから船に乗ってフランスのブルターニュに行くんだ」
「おいおい、なんだってそんなじいさんが行きそうな町ばっかり選んだんだ?

で、ケルト音楽の話をしたら合点がいったみたいで、日本でケルト音楽好きがいるなんて知らなかったな!みたいな話になりました。
また、「蛍の光」が日本では閉店の合図になっていると伝えたら、爆笑して、なんだって日本人はあの曲を閉店の曲に選んだんだろうね、なんて話で盛り上がりました。

「それにしてもなんでケルト音楽が好きなんだい?」
という質問に対して、「やっぱり、最初はタイタニックかなぁ」と答えると
「ヘイJP、あれはアイリッシュ、おれたちの音楽とは全く別物だぜ。おれたちはなんせスコティッシュだからさ!」みたいな会話があったんですが、なんだかハッとさせられました。

ぼくたちは、わかりやすく「ケルト音楽」とくくっていますが、これはあくまで分類名みたいなもので、実際はアイリッシュとかスコティッシュっていう、別々の音楽があるんですね。
これは大事なことに気づかされた気がします。

セッションも大いに盛り上がった時に、お茶目なお兄さんが

「JP、この最高な状態をスコットランドではこう言うんだぜ、“F****n Awesome!!”」

すると、もうひとりのお兄さんが

「おいおい、そりゃ英国の言葉(England language)じゃないか、そうじゃない、Mìorbhaileach!!”が正解だよ」

と、会話の端々に地元愛というか、やっぱり英国は英国、スコットランドは英国じゃない精神が垣間見得て、すごく納得してしまいました。

結局、4時間半ぐらいパブで過ごした後、バスの最終が近づいたので、後ろ髪引かれる思いでホテルに帰りましたとさ。
 
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