【木村穂波さんに聞く】小型・軽量のボタンアコーディオンは何がオススメ?

お客様から「小型・軽量のボタンアコーディオンのオススメの機種」についてご相談を受けましたので、アコーディオン奏者の木村穂波さんに聞いてみました。

――小型、軽量なボタンアコーディオンを入手したく探しております。第一候補はCASTAGNARI のLillyです。キーと、材について、選ぶ基準等を知りたいです。もし他のオススメ機種などもありましたら伺いたいです。

以下、木村穂波さんの回答です。

おすすめの機種はこちら!

小型で軽量、手に入りやすく、かつ「一定以上の良い楽器」ですと、Lillyが一番小さいかなと思います。

Lillyはリード枚数が1枚と少なくボディが小さいので軽い力で弾けますし、持ち運びも便利なのでセッションに気軽に行けるでしょう(電気店で売っているビデオカメラ用のソフトケースに入ってしまう小ささです!)。

一方でリード枚数が1枚と少ないため若く軽い明るい音がします。

人によってはこれを浅いと感じるかもしれません。

またボタンが少ないので、出せる音域が狭いのはデメリットです。

また私も試しに弾いたことがあるのですが、軽すぎて弾く時に安定しにくく、慣れるのに時間がかかりそうでした。

一般的にリード枚数が多いほどに/ボディが大きいほどに奥行きと立体感、そして落ち着きのあるサウンドになります。

その分重くなり扱いにくくなります。

ご存知かもしれませんが、こちらのサイトに参考動画があります。

https://www.buttonbox.com/button-accordions-in-stock.html

もし木製が好みでしたら、Sharonもおすすめです。

Lillyよりは大きく重くなりますが、それでもかなり小さく軽く、扱いやすいです。

こちらはリードが3枚になりますし、リード枚数を調整できるボタンがついているので、欲しいサウンドによって使い分けも自在です。

Sharon Shannonという有名な奏者の方が使っているものです。

Sharonは今あまり市場に出回ってないそうなのですが、Tommyという機種とほぼ同じです。

http://thetradshop.ie/index.php/product/castagnari-sharon/

木製にこだわりがないのであれば、HonorのEricaも軽くておすすめです。

ボディがメタルなのでボディ自体が軽く、少ない力でも弾くことができます(日本でも手に入りそう…?!)。

https://moridaira.jp/posts/hohner-erica

「小型、軽量、入手しやすい」機種としては、私が思いつく限りは以上がおすすめです。

おすすめのキーはこちら!

キーについてですが、アイリッシュを専門に演奏するのであれば①B/Cもしくは②C#/Dを選ぶと良いでしょう。

現在アイルランドの多くのアコーディオン奏者は①のB/Cが大半なので、そちらを選ぶと、参考にできる奏者が沢山いることになり始めやすいでしょう。

②のC#/Dはトラディショナルな配列なので、こだわりを持ってこちらを弾く方も多くいます。

現在人気の少しテクニカルな曲を弾きたい場合は、①がおすすめです。

もしアイリッシュを専門にしないということであれば、G/Cなども良いと思います。

いつも私がお伝えしているのは、「もし好きな奏者が今いるのであれば、その方と同じ配列を買うのがベストだ」ということです。

もし思い当たる方がいたら、その方のプロフィールを見てみてください。

木材について

「自分はものすごく耳が肥えていて、アコーディオンの微妙な音の違いまでわかる!」ということでなければ、好みで選ぶのがベストかなと思います。

素材によって色が違うので、明るさや落ち着きで好みの色を選んでみてはいかがでしょうか?

「自分が手にした時、一番テンションが上がってワクワクし続けられそうなものがベストだ」と思っています^^

以前アコーディオンを作っている人に聞いたのは、Walnut(くるみ)と相性がいい、ということでしたが、人によって言うことはまちまちです。

メーカー名、モデル名、で検索をかけると、多くの参考動画が出てきます。

色々見つつ吟味して、選んでみてください♪

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以上、参考になりましたら幸いです。
ケルトの笛屋さんでは、輸入代行もしておりますので、お気軽にご相談ください。

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