ケルト文化圏「コーンウォール」の夏至祭

英国のあるグレートブリテン島のつま先(最南西端)に位置する素敵な地域、コーンウォール。

世界を代表するケルト文化圏 6地域のひとつとして認められている、ケルトな町。(アイルランド、スコットランド、ウェールズ、マン島、ブルターニュ、そしてこのコーンウォールが6大ケルトさん)

Golowan Festival

このコーンウォールの中のペンザンスという町では、古くは洗礼者ヨハネや聖ペテロなどを祝う「ゴローワン・フェスティバル Golowan Festival」という、とにかく燃やすんじゃい精神の火祭りが伝統的に行われていたそうです。

キャンプファイアーがマッチ棒の炎に思えるような規模で祝っていたそうなので、色々問題があって、長らく禁止されていたんですね。(たしかにちょっと危なそう)

でもケルト文化のリバイバルが盛んになるにつれ、自分たちの言語コーンウォール語を後世に残そうとしたり、伝統をきっちり受け継いでいこうといった運動をはじめ、1991年にこのお祭りも復活することになりました。

また、どんな人でも参加しやすいように「夏至(Mazey Day)を祝うお祭り」として3日間の日程でペンザンスの町中でイベントが開催されています。

火祭りの名残で大きな花火があったり、伝統音楽バンドのパフォーマンスがあったり、若者のロックなストリートライブがあったり、屋台でおいしいものもたくさん食べられたり、地元の小学生や地域の人たちがお祭りのためにつくったド派手なパレードがあったり、もう町中ひとだらけになる楽しすぎるお祭りなんです。

余談ですが、コーニッシュ音楽は、もちろんケルト音楽ですが、やはり他の地域の音楽と一緒で、アイリッシュやスコティッシュとは一線を画した違いがあります。

店長的主観ですが、構造的にはウェールズと似た感じで、「英国の支配下なので、宮廷音楽の影響は大きく受けている」、「自分たちの言語を保存したいので歌を多く使っている」のふたつに特徴がある気がします。

ただし、ここは地理的な影響ですが、ブリテン島の最南西端、海に囲まれた半島で育まれた伝統音楽ですから、「海」をテーマにした歌がとっても多いです。

この点からするとブルターニュに近いですね。

また、歌なしの器楽曲は延々に踊り明かしましょう的な曲で、この旋律や雰囲気は圧倒的にブルターニュ音楽に似ています。

その昔、ローマ帝国やらの怖い人たちに追われたケルトの人たちは、ウェールズに逃げ込み、さらに追われてコーンウォールに逃げ込み、さらに追われて海を渡ってブルターニュに住み着きました。

そんな最後の2ステップを共有するコーンウォールとブルターニュには何かしらの共通意識があるのかしら、などと考えてしまう今日この頃です。

実は店長も2017年にこのお祭りに行ってきたので、その時の映像をちょろっとまとめておきました。ぜひ実際の映像を見て、コーンウォールの夏至祭気分を味わってください!